ものづくりについて-感性を表現するためにデジタルを使うのはたのしい
3DCADや3Dプリンターは、立体造形の世界に劇的な変化をもたらしたけど、
テクノロジーは、手段であって、目的ではない。
だから、最終的につくりたいモノがあるとき、それが新しいテクノロジーとか、古いとかそういうことは関係ないのかもしれません。
MENTOSEN(メントセン)のジュエリーは、原案段階は手で描くにしても、最終的には3DCAD(キャド)という立体造形ソフトにデータを落とし込んでいます。
あるいは、CADだからこそできるデザインというのがあって、テクノロジーが使えるからこそ生まれるデザインというのも、大事にしています。
新しい技術で、新しい表現ができたり、
今まで、できなかったことができたとき、かなり感動をし、
さらに「こんなこともできるんじゃない?」という発想が浮かびます。
人々の気持ちを反映したモノをつくろうとした時、デザイナー自身が新しいテクノロジーを使いこなし、製造段階にまで踏み込んでいくことで、より柔軟な新しい表現ができるのではないでしょうか。
デジタルを活用するからこそ実現できる『線』や『面』があります。
また、さらに、デジタルテクノロジーは、様々な分野の人々と共有し交わっていける1つの言語だとも感じます。
違う社会生活を送っている人たちと関わっていくことで、デザインはより広く開かれた視野で、新しいものを生み出すことが可能になるでしょう。
CAD,3DプリンターやCNC(コンピュータ切削)、レーザーカットなどの技術を使って、新しい発想のジュエリーをつくります。
今、感性を表現するために、デジタルテクノロジーを使うのがとても楽しい。
いまやテクノロジーは、効率化のためだけに使われる時代から、創造性や感性を表現するために、相棒のように一緒に歩む時代に変化してきました。
そして、最後は人の手が入って、手でしかできない仕事を、魂を込めて仕上げる。
そんなものづくりが、今必要とされているように思います。
by Akiko Yonei