『微妙な人の感覚』を表現するため、デジタルを使う
現在、秋の新作を制作中です。
MENTOSENの秋の新作はペンダントです。
秋になり、セーターや長袖のブラウスに、さっとつけるだけでちょっと楽しくなるペンダント。
『面』と『線』を考えぬいて、一ひねりしたデザインのペンダントをデザイン中。
『MENTOSEN』のデザインは、基本的に3Dキャドなどのデジタルを使って、最終的なかたちが出来上がります。
原案段階では、アナログに、紙で試作してみたり、真鍮(しんちゅう)の板を曲げてみたり、粘土を使ったりもします。
一方で、
「今まで、手ではできなかったデザインに挑戦してみる」
というのも、MENTOSENのデザインの大きな柱になっています。
デジタルだから可能になる。
ベジェ曲線を使った美しいライン。
連続パターンなど。
その他、発想次第で色々なことができる可能性を感じています。
新しい機能や、アプリとの連携が日々更新されるので、その新しい機能を使って、トップ画像の様な試作をしてみては、3Dプリンターで出力してみるという作業を繰り返しています。
ほぼボツなんですけれど。
新しい機能、から新しいかたちが可能になるのは楽しいです。
美しいカーブラインは勘では出せない
ベジェ曲線を使った美しいラインとは、例えば、イヤーカフのCrun[クルン]のようなラインです。
横から見た時
下から見た時
寝かしたときなど、その方向性によって、表情が違うように見えますが、
実は、かなり正確に均等な長さや角度を設定した後で、少しずらしたりしています。
Crun[クルン] Silver925 イヤーカフ 多方面から見て形が変化するカーブ
美しいカーブラインを描くためには、実はかなり正確な数値が必要で、人の勘だけでは、なんとなくやぼったいラインになってしまうことが、往々にしてあるように思います。
微妙な人の感覚を表現するためデジタルを使う
「デジタル」という手段を使うことによって、人間が心地いいと思える『面』と『線』を生み出すことも、1つのものづくりの方法だと考えます。。
テクノロジーが、大量生産や効率化のためだけのツールではなく、血の通った人間の微妙な感覚を表現するため。
そのためにこそ、テクノロジーを使っていきたいと考えていきたいのです。
By Yonei Akiko