『秋山真樹子さんのお話イベント「つける」と「装う」の微妙な関係』で思うこと

MENTOSENが後援している、ジュエリー・アーティスト・ジャパン(JAJ)のイベントで考えたことなどを書いています。

2022年7月9日渋谷区文化センター大和田で、

「つける」と「装う」の微妙な関係 - コンテンポラリージュエリーと日常の接近 [ジュエリー論 秋山真樹子さんのトークイベント]が開催されました。

前半は、コンテンポラリージュエリーを知らない方でも、わかるようにざっとコンテンポラリージュエリーの歴史的な話を、後半は今海外で起こっている新しいムーブメントのお話をしていただきました。 

秋山真樹子さんは、日本では数少ない、コンテンポラリージュエリーの評論ができる方であり、歴史的背景に基づいた膨大な知識を持っています。

コンテンポラリージュエリーをあまり知らない方は、秋山さんのウェブ記事「コンテンポラリージュエリーことはじめ」を読むとわかりやすいでしょう。

後半は、秋山さんとMENTOSENプロデューサー/ジュエリー・アーティスト・ジャパン(JAJ)代表米井とのトークセッションでした。
 
ジュエリーというものの本質が、長く言われてきた、富の象徴としての役割ではなく、
 
もっとプリミティブな部分で『人がモノを「つける」ということ自体に、ジュエリーの本質がある』
 
「なぜ人がモノをつけるのか?所有するのか?」という問いかけは、ジュエリーだけではなく、あらゆるものに普遍的に必要な問いかけだと思います。
 
だからこそ、『ジュエリーは語るに足るモノなのだと...』秋山さんは言います。
 
くしくも、安倍元首相が射殺されるという日に開催されたこのイベント。
 
ジュエリーをきっかけに、人との対話が生まれる。
 
ジュエリーを通して、人が自分の中に変革を起こせる、越境できる。
 
そんな可能性を持っていることが、ジュエリーの存在する意味だと思うのです。
 
だからこそ、つくる側こそ、対話と新しい分野への越境の勇気を持とうと思うのでした。
 
MENTOSEN プロデューサー/ジュエリー・アーティスト・ジャパン(JAJ) 米井 亜紀子
[使用画像について]
Jiro Kamata HOLON Series リング (2021)
素材:カメラレンズ、 PVDコーティング、シルバー

作品説明は下記リンク先をご覧ください:
JIRO KAMATA Exhibition 『 HOLON 』gallery deux poissons

[JIRO KAMATA/鎌田 治朗]
1978生まれ。山梨県立宝石美術専門学校卒業後、ドイツフォルツハイム造形大学で学んだ後、ミュンヘン美術院 にてオットー・クンツリ教授に師事。
2004マイスターシューラー取得。ミュンヘン美術院の助教を務め、2005 – ミュンヘンにスタジオ設立。ヨーロッパ、日本、中国、東南アジア、南米等、世界中で展覧会に出展。
JIRO KAMATA ウェブサイト
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