#2 ジュエリーにデザインってあるの?ダサいモノとダサくないモノの違いって

2026/4/28配信
『モノと暮らしのあいだ』
#2 ジュエリーにデザインってあるの?ダサいモノとダサくないモノの違いって

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倉俣史朗の椅子 世田谷美術館

倉俣史朗 How High the Moon 2023年世田谷美術館の展示

立爪リング-なんだかダサく感じるのはなぜ?

米井: 今日は「ジュエリーにデザインってあるの?」の2回目で
ダサいモノとダサくないものの違いって?」というテーマで話しましょう。
世の中で見るデザインでも、ちょっと古いな、ダサいって感じるものがあるじゃないですか。
ジュエリーだったら、石に取り巻きがダイヤがあるデザインとか、正直、自分の洋服と合わせられないと思っちゃうんだけれども、あれはなんでしょうね、なんでそう感じるのかな?
高田: 大前提、最初にそのジュエリーのそのデザインが生まれた瞬間は、多分ダサくなかったんですね。
古くなかったし、ダサくも感じなかった。
それなぜかっていうと、その時は社会の側が、それを着けて出かける場があったんだと思うんです。
洋服とか、色々なものの流行とか色々絡み合ってるものなんですけどね。
米井: そうかもしれないですね。
ダイヤの立爪リングって、今着けていく場所がないような感じがします。
高田: 立爪のリングをリフォームしたいっていうお客さんの一番の問題は、石の部分の高さがありすぎて、ぶつけちゃうっていうことですよね。
デザインがすごく悪いかどうかということを簡単には判断できないですけれど、石をきれいに見せる、完成されたデザインではある。
ただ、現代の社会の中で、日常的に使うには、石座の背が高すぎで邪魔ですよね。
洋服の素材とも相性が悪かったり、日常使いはしづらくなっていってしまったのかな。
社会の側が変わったというか。
米井: それを着けて出かける場所が、あったんだろうね。
高田: 婚約指輪として買われる方が多いと思うんですけど、現代だったら、記念で持ってるものを、毎日着けて、働ける人がどれぐらいいるのか?
つまり、現代ではジュエリーは、社会の中で着けやすいかどうかをかを判断されていると考えると分かりやすいかなと。
米井: 社会の側が変わっているけれども、立爪は、結局1800年代後半から基本的なところは変わってない。
そこがずれてるから、ちょっとその古いっていうかダサいと感じるというのはあるよね。
高田: そのその昔は働いている時に着けるっていう、意識自体がなかったんじゃないかと思う。
どちらかというと装飾目的のデザインだったと思うんですよね。
ジュエリーは今でも、やっぱり、装飾目的ではあると思います。
今の社会の中だと、メガネやイヤホンもちょっと似てる部分もあるかもしれないですね。
イヤホンは音楽を聴く目的ではありますけど、あまり自分の趣味と違うものを選ぶ方っていうのはいないわけですよね。
それはやっぱり、着けている時のその人らしいを意識して選ぶ方が多いからなのかな?
ジュエリーもそういう意味ではその人らしさをピンポイントで表しやすいモノとして選ぶ方が多いでしょう。
米井: 身につけるものでもあるし、装飾目的でもある。
それが、ジュエリーがダサくなる要因かもしれません。
完全に今の時代を追えないところが難しいかなとは思う。
一方で、装飾目的となると、デザイナーの美意識っていうのは大事なんだろうね。

倉俣史朗の椅子

2023年世田谷美術館

高田: デザインって、やっぱ社会からその要請されて、その社会と人の関わりの中で生まれてくるものですよね。
倉俣史朗っていう有名なデザイナーがいるんですけど、
椅子がとても有名なんですけど、アクリルの中にバラの花が入ってたりだとか、ステンレスメッシュの素材だけで構成されているような椅子があったり。
ただそのモノだけを見た時に、その使いやすいかどうかといえばそうでもない。
決してそのプロダクトが使いやすいから、みんな選ぶということではないと思うんですよ。
彼は、ポストモダンの系列の系譜の中にあるデザイナーということで、その前からある合理主義や商業主義が支配的だった時代に、カウンターとして彼のプロダクトが世の中に生み出されたというのも忘れてはいけませんよね。
当時の世界に、広がる価値観への批評を備えた眼差しみたいなのも、そのーデザイナーの美意識とか、そのー造形言語みたいなところに含まれてたり。

社会の人がどうやって生きているか

米井: その時代時代の社会に合うものが、やっぱりダサくなく感じるっていうものなのかな。
だからやっぱり、この社会の人がどうやって生きてるかとか、どうやって生活してるかっていうのに合わせたジュエリーをつくっていくというのもあってもいいよなって思っています。
高田: そうですよね。
では次回も引き続きお願いします

MENTOSEN 米井亜紀子がまとめました。
ダサいダサくないの基準は、そのデザイン自身より、社会の側によるところが大きいですよね。

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